今年もこの時期がやってきた。JAPAN Rugby TOP LEAGUE 2008/09 Season の開幕だ!
ということで長らく放置してきたこのブログも、またコソコソと更新し始めようかと思う。もし物好きな方がいらっしゃいましたらお付き合いください。今回は生観戦をした開幕ゲームと、土日にビデオで見た 3ゲームについて。
開幕戦は昨シーズンのTL王者と日本王者の激突 サントリー -三洋電機今年の開幕戦は昨シーズンの Microsoft Cap と日本選手権の決勝の組み合わせの「サントリー vs 三洋電機」。今年も秩父宮でナイターで行われたので行ってきた!前評判としては、NZ、ロシア、網走と合宿を経てきたサントリーが、JP ことキャプテン榎本選手や FB の田邉選手を怪我で欠く三洋電機より、開幕の時点では有利では無いか、という話だった。しかしゲームが始まると終始三洋電機のペースで進み完勝だった。
三洋電機はこの日 (今年から新たに設けられた) Man of the Match に選出された SO
Tony Brown 選手のキックが冴え渡っていた。この日かなりボールが汗で滑ったこともあったようで、敵陣からでもどんどんとパントを上げていた。サントリーのまずいキック処理もあって、ほとんどサントリー陣内でプレーすることとなった。今シーズンもこの人健在。今後のゲームも彼中心になることは間違いないだろう。
Wild Knights で他に印象的だった選手はまず SH
田中史朗選手かな。そもそも僕がファンということで贔屓目に見ていたってのもあると思うが、その素早い球捌きと、サイドからも持ち出しはやはり目を見張るものがある。僕の中では田中選手がこのゲームの Man of the Match だったな。また、CTB
入江順和選手のタックルにも戦慄した。去年 Little Brown と評された入江選手。鉄壁の三洋ディフェンスの一翼を担うに十分な活躍だった。Brown や JP のサブプレーヤーとしてでは無く、それ以上の活躍も今年は大いに期待できそうである。
一方
サントリーは 10番、15番でキッキングゲームに完全に負けてしまった、といったところだろうか。SO
菅藤心選手は僕のイメージでは、キックのコントロールは上手だが、飛距離はイマイチ。その結果完全にエリアで後手を踏んでいた。そしてそれ以上に FB に入ったルーキー
小田龍司選手が大ブレーキ。高いボールに対して全くといっていいほど反応できず、Brown にいいようにやられていた。輪をかけてこのゲーム、去年の TOP LEAGUE 優勝チームとは思えないほどフォワードの集結が遅かった。
(あくまで去年のゲームを見る限り)サントリー
(に限ったことでは無いが特に)は敵陣でゲームをしてナンボのところはある。後半途中までサントリーにトライの香りは全くしなかった。
後半途中 SH
George Gregan 選手に代えてイキのいい
成田秀悦選手を投入すると流れが変わり始める。G.G.のゆったりとしたテンポから、成田選手がガンガン自ら仕掛けてテンポを一気に上げると、疲れを見せ始めた三洋電機のディフェンスを崩しかけ、ペースを握りかけたが、同じく途中出場の SO
曽我部佳憲選手の流れを寸断するキックや、「?」なシーリングオフで自滅。結局勝ち点を得ずに終わった。
サントリーで印象的だったプレーヤーは途中から FB で出場した
Uche Oduoza 選手。England の 7人制の代表選手で彼の評判は某掲示板で凄いということだったが、度肝を抜かれた。188cm 100kg の肉体は全身バネみたい。陸上の短距離の選手のような体付きで 100m 9秒台でそうな印象すらうける。このゲームでも一度ビックゲインを見せておりその実力の片鱗を見た気がする。今後の活躍が楽しみになった。
Standing Rugby が爆発 トヨタ自動車-東芝開幕ゲームの翌日、瑞穂競技場で行われた昨シーズン 3位のトヨタ自動車と 4位の東芝のゲーム。予想以上の大差のゲームとなった。王者奪還に燃える東芝がトヨタ自動車を圧倒した。
東芝は新加入の SO
David Hill 選手、FL
Steven Bates 選手、WTB
Christian Loamanu 選手が揃って大活躍。Hill は司令塔としてエリア獲得に大きく貢献し、Loamanu は持ち前のフィジカルの強さを存分に発揮していた。そしてこのゲームの Man of the Match に選出された Bates は流石の International Level の活躍だった。ボールキャリアとしてペネトレイトすれば、ブレイクダウンでもその腕力でボール争奪戦を制していた。
このゲーム僕がもっともその活躍に驚いたのは CTB
仙波智裕選手だ。去年は控えに甘んじることが多かったように思うが、今シーズンは開幕戦に 12番で先発出場。イケイケのアタッキングラグビーのトヨタ自動車の攻撃の芽を摘む BIG Tackle を連発していた。今シーズンの東芝のディフェンスラインは Hill、仙波選手、そして TOP LEAGUE 一 熱い漢
冨岡鉄平選手、とグンとディフェンス力が UP。前に出るディフェンスが上手く機能していた。そのディフェンス力は三洋電機にも引けをとらないんじゃないかと思う。
フォワードでは LO
望月雄太選手の活躍が目に映った。そのワークレートの高さには驚かされた。また昨シーズン TOP LEAGUE 特別賞に輝いた NO.8
豊田真人選手も調子はよさそうだ。
東芝はゲームを通して Standing Rugby を貫いた。それがことごとく機能し、流れるようなプレーでトヨタ自動車ディフェンスを翻弄、 Beautiful Try を連発し、4トライを奪い勝ち点 5発進。最高の開幕となった。相手が好不調の波の激しいトヨタ自動車ということも差し引いても、かなりチーム状態は良さそう。今シーズンは Great なシーズンになりそうである。
一方、トヨタ自動車は怪我人が多いらしくチーム状況はいいとはいえない。主将のSH
麻田一平選手の正確な球捌きは鳴りを潜め、足首の怪我から復帰したばかりの SO
正面健司選手の出来も今ひとつだった。そんな中新加入の NO.8
Angus MacDonald 選手は Maori ALL BLACKS の実力を存分に発揮し印象的なプレーをしていた。トヨタ自動車の誇る Japan のバックファイブに Angus が加わったフォワードは本調子になれば TOP LEAGUE 随一であろう。いつトヨタは本領発揮するのだろうか。。期待して気長に待つことにしよう。
Drahm 値千金の Drop Goal ヤマハ発動機-クボタ実は地元のチーム (歩いて家からクボタのグランドまで 30分ほど) だったクボタとヤマハ発動機のゲームはシーソーゲームとなった。ゲームを決めたのはクボタに新加入したキックの名手 SO
Shane Drahm。
クボタの新戦力は Premiership で 1300点以上をスコアしたキックの名手 Drahm だ。プレシーズンマッチでは外したプレースキックは僅かに一本という安定感を見せたという。このゲームではプレースキックを 2本外したものの、ゲーム終了間際に逆転の Drop Goal を決めチームを開幕戦勝利に導いた。彼はそのキックの魅力もさることながら細かいステップからのアタックも光るものを持っている。間違いなく今シーズンのクボタの中心選手となるはずだ。他には日本国籍を取得した CTB
Katoni Otukolo 選手が細かいステップで何度もゲインしていたのが印象的である。
一方、バックスに才能が溢れるヤマハだが、SO に
大西将太郎選手、CTB に
大田尾竜彦選手という布陣で今シーズンの初陣に望んだ。このゲーム、特に大田尾選手がゲインラインを突破する場面が何度もありいいアタックをしていた。鳴り物入りで TOP LEAGUE に入ってきた FB
五郎丸歩選手はアタックで非凡なものを見せる。大学時代のように余裕のあるプレーでディフェンスを蹴散らした。しかし、やはり不安はディフェンスかな。
本 Blog で絶賛応援中の
徐吉嶺選手は後半途中から出場。相変わらずキック処理がおぼつかないところを露呈していた。。ヤマハの Back-Three は大激戦なだけにその真価が問われるシーズンになりそうである。頑張れ!吉嶺!!
このゲーム、注目されたのはクボタの NO.8
Totai Kefu と、新加入の元 ALL BLACKS 代表主将の
Reuben Thorne の Match Up だ。Kefu が持ち込んだボールを Thorne がターンオーバーするなど、見所は十分だった。
ルーキー桑水流は凄い才能 コカ・コーラ-キューデン九州ダービーとなったこのゲーム。コカ・コーラのルーキー
桑水流裕策選手のプレーに驚かされた。
Japan の 7人制の代表選手のリストに常にある読めない苗字 (クワズル) としか思っていなかったこの選手。ラグビーマガジンなどでの前評判の高さに、実際どんなもんだ?って思って見てみたが、想像以上の選手だった。まずとにかくハイボールに強い。特にラインアウト。キューデンの投げ入れたラインアウトを半分くらいは桑水流選手がターンオーバーしていたように思う。そして、そのワークレートの高さと献身的なタックル。毎年 7人制の代表に名前を連ねる理由が少しわかった気がする。問題はちょっと線が細いってことかな?それもあってかゲーム途中、タックルをした際に右膝 (?) を巻き込まれ途中交代となってしまった。非常に心配である。
キューデンは SO
斉藤玄樹選手がかなりいい活躍をしていた。自らガンガン行くプレースタイルで見ていて気持ちよかった。
問題は ELV よりもシーリングオフ?今シーズン TOP LEAGUE に採用された試験的ルール
ELV。ここまで 4ゲーム見てきたが、そこまでゲームに影響は無いように思える。ノータッチが減ったかなってことくらい。むしろミスが多くてよくゲームが切れるって印象。まあ Super14 も開幕間もないころはブチブチゲームが切れていたので、まだチームが出来上がっていないうちは仕方無いだろう。
それよりもゲームを見る気が削がれるのが、IRB からの通達によりブレイクダウンでの反則を厳しくした結果の笛の多さだ。特に、
シーリングオフというオフェンス側の選手がボールに被さるプレーは厳しくとりましょう、とのこと。このこと自体は別にいいんだけど、まだ基準がめちゃくちゃでレフリーによって全然違うし、同じレフリーでもゲームの中でも基準が違ったりしている。あれは選手は混乱する。
ここからは完全に僕個人の意見なのだが、日本のレフリーの方たちの多くは「現象」で笛を吹いているように思える。もちろんルールブック的には正しいんだろうけど、でもブレイクダウンなんてグレーゾーンだらけで見ようによっちゃほとんど反則だろう。でもその中で正当にボールに働きかけていないプレーにのみ笛を吹けばいいと思う。ディフェンス側が不当に球出しを妨げていれば反則だし、オフェンス側が絶対に絡まれ無いように、それこそシーリングオフ
(去年のサントリーのラックサイドのフォワードアタックとか典型) でラックを作れば反則にすべきだ。僕はラグビーのルールの良さは、その「目的」が明白であることだと思う。大体目的は「安全であること」、「ボールがよく動くようになること」、そして「ずるくないこと」くらいだと思う。その目的を達成するためにルール改正が頻繁に起こって、その結果ルールはたくさんできて複雑だけれどもその目的がはっきりしているから、例えばラグビーをよく知らない人が見ても、「そのプレーはずるくない?」って思うようなプレーは大体反則である。
(ルールが難しいって言う人はとりあえず、何も考えずに見れば、結構理解できると思う。) 今回の IBM の通達もそこに立ち返れば、「ちょっとあまりにオフェンス側がずるいことやってるから、ちゃんと正当にしようぜ」ってことだと思う。つまりシーリングオフのペナルティーを取るとするならば、時間つぶしのようなラックサイドのフォワードのアタックや、ディフェンスがゲインしてタックルしたときのラックとかじゃないかな。オフェンスがゲインラインを突破してディフェンス側の人間がいなくて、サポートプレーヤーが勢いで倒れちゃったという「現象」だけを見て、「目的」を考えずに笛を吹くのはナンセンスだと、僕は考える。
ま、はじめだから厳しくとって、今後調整していくってことなんだろうけど、早く基準を明らかにしてくれないと、選手が混乱するし、何よりも見ていて面白くない!早く TOP LEAGUE レフリーのプロ化を!!
追記やっぱり TOP LEAGUE 楽しいっすね。今シーズンはどこを一番応援するか迷っている。やっぱり三洋電機は魅力的だし、東芝の開幕戦には惹きつけられた。TOP LEAGUE で一番好きな Bryce Robins が移籍した NEC も気になるし、下位のチームでも魅力的なラグビーをするチームがあるかもしれない。
頑張れ!TOP LEAGUE!!